炒め物のコツを掴めば、塩と酒だけでおいしい【よりふじ先生の料理教室】
「中華の炒め物は、家庭の火力では難しい?」
そんなことは、全くありません。
基本をおさえれば、家庭の火力(ガスやIH)でもおいしく作れます。
青菜の炒め物は、塩と酒だけでも十分おいしく、シンプルながらも中華の基本がたくさん詰まった一品です。
簡単なポイントをしっかりマスターして、お店のようなシャキシャキの炒め物をご家庭でも楽しんでくださいね。
炒め物のコツ
毎日の調理では、つい省きがちな基本の工程も少なくありません。
この機会に一度ご自身の調理法を見直し、取り入れられる工夫は積極的に取り入れつつ、必要に応じて上手に手間を省いて、無理のない範囲で丁寧に向き合ってみてください。
その少しの工夫が、料理のおいしさを引き出します。
青菜の下処理
小松菜のような葉と軸で柔らかさの違うものは火の入り方が違うため、葉と軸で分けておくことが大事です。
切り方のコツ
根元を切り落とした後、長さの違うものは葉と軸の境目を揃えて、一回で切るようにすると良いですよ。

洗い方のコツ
小松菜やほうれん草、チンゲン菜などの青菜の野菜は、根元に土が残っているので根元を切り落とした後、水を張ったボウルで洗うと泥が落ちやすいです。
泥が沈んだ後、手で野菜が落ちないように抑えてジャーっと水を捨てる方がいますが、せっかく落とした泥が、また野菜に付いてしまうので、泥が沈んだ後は、野菜だけを持ち上げてザルにあげるのが良いでしょう。

小松菜のスジを取る
実は小松菜にはスジがあります。
高級料理店などではスジを取って調理しますが、ご家庭ではお好みで処理してくださいね。

フライパンに油をならす
油をフライパンに入れた後、油が温まったかどうか確認せずに、食材を入れてしまってはいませんか?
フライパンに油をならすという工程は基本であり、とても重要な工程です。
油が温まる前は、フライパンを傾けても伸びが悪いです。
油がさらさらと流れるようになったらしっかりと温まった証拠なので、それを確認してから食材を入れるようにしてくださいね。

炒める前の風味づくり
フライパンの油が温まったら、ここで風味づくりをするのがポイントです。
例えば、シンプルな炒め物の場合はここで塩を投入します。
油と塩を合わせ混ぜたら塩油が完成するので、このあと投入する食材に、ムラなく塩気がいきわたりますよ。
風味のアレンジ
塩を入れるタイミングで、
- しょうが
- にんにく
- ネギ
- 鷹の爪
などを入れると手軽に風味を変えて楽しむことができますよ。

火加減に気を配る
炒め物の場合、途中で酒を入れたり、水溶き片栗粉を入れたりする場面が多いですが、そうすると中の温度が下がります。
下がったら、その分火を強くしてください。
火加減にも注意を払ってみましょう。
とろみ付けの水溶き片栗粉
水溶き片栗粉は使う直前に水と合わせるのではなく、早めに溶き混ぜてしっかり吸水させておくと、とろみの付き方が良くなりますよ。
また、入れる直前に再度溶き混ぜてから入れるようにしてくださいね。
熱湯で洗う
ご家庭ではあまり馴染みのない方法ですが、炒め終わった青菜を「熱湯で洗う」という工程があります。
これは中華料理などで使われるテクニックです。
炒め終わった青菜に熱湯をかけてサッと洗いザルにあげます。
こうすることで、余分なアクや油を飛ばし、香ばしさを閉じ込めつつ熱湯の蒸気でふんわりとした食感になります。
また、フライパンに残った旨みが溶け出し、味に奥行きが出ます。

炒め終わったら水切りする
炒め終わった青菜はザルにあげて、よりシャキっとした食感にしましょう。
炒め物は短時間で高温調理をすることで、野菜の鮮やかな色や歯ごたえを残せることがポイントですが、炒めた後にそのままお皿に盛ると野菜から出た水分や油がたまってしまい、ベチャっとした印象になってしまいます。
水切りをすることで、野菜の余熱による火の通りすぎを防ぎ、盛り付け時にも見た目が美しくなります。


依藤 亜弓 (よりふじ あゆみ)先生
料理家 (腸活/地中海式/調理理論)
大学院修了後、大阪あべの 辻調理専門学校に入学。
フレンチ、和食の厨房経験を経て、個人および市の料理教室を開講。
企業、雑誌、飲食店へのレシピ提供を行っています
